くらすぞ。と言われた話

♯方言との出会い



これは、婚約を迫られた話ではありません。
どちらかというと切ない話です。


僕は小学五年生の時に親の仕事の関係で
福岡へ転校しました。


しばらくして
トヨと言うあだ名がつきました。



トヨ何しよートヨ。



友達に言われても
方言なのか、自分の名前なのか
理解するまでに時間がかかりました。



とある日です。



放課後、教室に残りガキ大将のまたざぶろうくんと
好きな子の話になりました。



僕の気になる子を話したら
またざぶろうくんもすきな子を教えてくれました。


クラスのリーダー的存在である彼の好きな子を
教えてもらうことができた嬉しさと
自分だけが知っているという優越感でついうっかり、
友達のもぐりんに
話してしまいました。



すぐに噂は広まってしまい
またざぶろうくんに放課後、呼ばれました。


明らかにまたざぶろうくんの顔つきは怒っています。



トヨお前くらすぞ。俺の好きな人ばらしたっちゃろ。

え。


突然、暮らすぞ。

と言われて

僕は困惑してしまいました。


状況が読み込めなかったのですが、
とりあえず、土下座して謝りました。


起き上がると思いっきり
みぞおちをパンチされました。


痛くて、そのまま
しばらくうずくまっていました。


正直、納得いきませんでした。

家に帰ってお父さんのノートPCで検索したところ


福岡の方言
くらす=げんこつで強く殴る


と書いていました。


納得がいきました。

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