僕はだれよりも膝が固い

九州リーグ決勝。ここを勝てば来週は、全国をかけ東京へ。


小雨。


僕はベンチスタート。

自分の出番が来た時に、やることやるだけ。
とても穏やかな気分でベンチでスタンバイ。


しかし、後輩が調子悪い。


後半のスタート。
ヘッドコーチから声がかかる。

クリスいけるか。


もちろんです!


6-7
一点ビハインド。

誰もがこんな状況想定していなかった。
余裕だと思っていたのに。


浮き足立つベンチ。


僕は、ワクワクしていた。
こんな状況で、試合に出れることに。

自信はあった。


目の前に集中していた。
自分の応援歌がベンチから聞こえる。

クリス勝てよーフェイスオフ!
勝利のため~♪
駆け抜けろ、ゴールまで
クリスフェイス一本!!


ヘルメットをコツンとクロスで叩く。


スタンドで応援してくれる仲間が目に入る。


グランドの中央まで小走りで向かう。

相手と向かい合う。

審判がボールを置く。

構える。

手元に全神経を集中。

ダウン。
セットッ


笛が鳴る。そして動く。

相手より先に反応できたのは、僕。

この大事なボールは、絶対に離さない。


相手が上からのしかかる。



ファールを示す笛が競技場内に響きわたる。

全力疾走で、ベンチに戻る。
湧くベンチとスタンド。

ベンチに戻ると、
みんながヘルメッドの上から僕の頭を叩いてくる。


クリス
ナイスフェイス!!


たかだか10秒そこら。
これだけのためにここまでやってきた。

試合後、


クリスさんのあのフェイスのおかげで
試合の流れ変わりましたよ!



しかし。

試合全体の僕個人の勝率は
30%そこそこ


ボロ負け。


けど、結果が全て。
試合に勝ったんだからオールオッケー。




楽しかった。

あ、
毎日地面に膝ついてたら、
誰よりも膝が硬くなった話でした。

以上。 

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